冬になると鍋物が美味しくなります。秋田県の鍋物といえば、代表的なのが「きりたんぽ鍋」です。秋田県北部の大館市は郷土料理として「きりたんぽ鍋」を積極的にPRしています。

米どころの秋田なのできりたんぽが美味しいのはもちろんですが、県北部の大館周辺には比内地鶏というブランドがあって、このだし汁で煮込み、比内地鶏の肉や地物の野菜を入れた「きりたんぽ鍋」はまた格別だといいます。

大館市では、料理屋やホテルで年中「きりたんぽ鍋」がいただけますが、やはり旬は秋から冬にかけてのようです。ある小料理屋に行って話を聞くと、その時期しか「きりたんぽ鍋」をやらないとのことでした。また、「きりたんぽ鍋」は本来家庭料理であり、料理屋で出されるものは万人向けに仕立てているそうです。

蛇足ですが、この時の大館市内での一杯はさんざんで、クサクサとしているなかでふと見つけた地元の人しか立ち寄らないような店。温かい雰囲気に気分も一新されました。(2011年1月執筆)
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〇ホームページ版「ひとり旅で一人酒」のコラム「酒仙もどきの面白秘話」より転載しました。
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