広島県呉市を訪れたのは1999年ですから、今から21年前になります。この街の中心街にある蔵本通りには、昔ながらの屋台が並んでいるエリアがあると聞き、1軒目でほろ酔い気分になったところで、思い切って足を運んでみました。

なぜ「思い切って」になるのかと言うと、当時は30代中頃で旅慣れていたとはいえ、知らない街で屋台に入って飲む勇気がなかったからです。今でも一見の店に入る時は少し緊張しますが、「屋台にふらりと入るには年季が足りない」と自分で思い込んでいたふしがあります(笑)

当時の蔵本通りの屋台は、観光地化されておらず、地元住民の憩いの場でした。この夜は2軒の屋台をはしごしたのですが、両方とも家族経営のようで、一見でも常連でも関係ないアットホームな雰囲気が印象的。おでん数店とコップ酒を注文しただけの安上がりの一杯となりました。

この屋台での経験は、後に「安くて居心地のいい酒場を見つける」という私の飲み歩きの原点にもなったのです。ブログ執筆のあたって改めてネットで調べて見たら、蔵本通りの屋台は今も健在でした。機会があれば、ぜひ再訪してみたいエリアの一つです。

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